珊瑚の指輪やペンダントをジュエリーリフォーム
天然の珊瑚は有機物ならではの色合いを示す
珊瑚(サンゴ)は真珠などと同じ有機物の宝石です。ゴツゴツとした岩のような姿をしていながら生き物であり、産卵によって繁殖します。古くから日本近海でも採取されてきましたが、近年では個体数を減らしており、珊瑚を素材にしたジュエリーは大変貴重なものとなっています。今回は、深みのある紅色のジュエリーである珊瑚の魅力とジュエリーリフォームの実例をご紹介します。
珊瑚は色味や傷で価値が変わる
加工してジュエリーにできる珊瑚を「宝石珊瑚」と呼び、日本やハワイを中心に水揚げされています。珊瑚の価値は色味によって決まり、深い赤みを持つ色ほど高価で、薄いピンク色に近づくほど安価になります。
深い赤みの珊瑚は「血赤珊瑚(チアカサンゴ)」と呼ばれ、血液が固まったような色味が特徴。高知県を原産地として世界的に有名です。「ヒ」と呼ばれるヒビや表面の色ムラが少ない珊瑚ほど高価になります。「フ」と呼ばれる白い斑点模様も少ない方が価値がありますが、こちらは日本近海で採れた珊瑚にしかない特徴であり、国産であることを証明するものです。
珊瑚は「炭酸カルシウム」という成分でできており、非常に柔らかい素材なので取扱いには気を配る必要があります。指輪やブローチ、帯留めとして身に着ける際には、擦って傷をつけないように気をつけましょう。また、珊瑚は酸性に弱く人の汗が付着することで変色してしまうため、ピアスやブレスレットの場合、身に付けた後はきれいな布で汚れを拭き取る習慣をつけましょう。
珊瑚のジュエリーリフォーム 実例
希少さと美しい赤色で世界的に人気の高い珊瑚から、多くのジュエリーが作られています。お手持ちの珊瑚のジュエリーのデザインが古くなったとお感じなら、ジュエリーリフォームを活用して新しいデザインとしてよみがえらせることができます。珊瑚を使った指輪の場合はリング部分を新しくしたり、指輪からピアス、ペンダントなどへリフォームしたりするなど、まったく異なるジュエリーにもできます。
ジュエリーリフォームなら数多くの実績のある、ジュエリー工房夢仕立にお任せください。デリケートな珊瑚じゃ確かな技術力を持った職人の手により加工。美しい色味と削りだされた形状を崩すことなく、新しいデザインとして新たな幸せをもたらします。

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古い珊瑚リングをシンプルなペンダントへジュエリーリフォーム
とても古い珊瑚のリングのリフォームのご相談です。アンティーク一歩手前、と言ったところでしょうか。お客様のおばあさまからいただいたリングだそうですが、デザインが古く、珊瑚もとても高くマウントされていて使い難いのでペンダントにしたら使えると思い、ご来店いただきました。とても大きな珊瑚ですので、リングとして使用するにしても少し高さを抑えないと装着時にグルグルと回ってしまい、煩わしいリングになってしまいます。このような縦長の大きな石はペンダントやブローチに向いていますね。
お客様はお気に召さないと仰られていましたが、この珊瑚のリング、なかなか凝ったデザインでした。 おそらく「珊瑚」ということで、波をイメージした石座の横には、マーメイドの尻尾のようなデザインが施されています。 職人さんの遊び心が伺えますね。 今回の珊瑚のリングはシンプルにしたいということでしたので、作り直しましたが、シトリンなどの黄色透明石や海の宝石アクアマリンを入れても素敵になりそうです。 さらにこの枠を使って将来ブローチにしても良いのでは、というお話もさせていただきました。
珊瑚もかなり色艶の良い状態で残っていましたが、表面研磨で軽く小傷を取り除き、新品同様になりました。 シンプルなペンダントですが、真っ赤な珊瑚がポイントとして引き立ちますので、カジュアルな装いでも全体のコーディネイトを引き上げてくれるアイテムになると思います。 赤色の石ですので、バッグや靴などの小物と合わせると、ファッションのバリエーションも広がります。 仕上がりには大変ご満足をいただき、また元枠の使い道を考えるとのことでした。 【事例:270567G】

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枝サンゴを研磨して、ペンダントブローチへジュエリーリフォーム
お土産で買ってきたという大きな枝サンゴを綺麗に研磨して、ペンダントブローチへジュエリーリフォームしました。 お土産で買って来たものの、どのようにしたらジュエリーにできるか全くわからないということで、悩んでいらっしゃったそうです。 どうにかジュエリーにしたいという思いはあったそうですが、他店ではどこも「全く加工できない」と断られてしまったそうです。
枝珊瑚は内部がどのような構造になっているかによって加工方法やデザインを変えなければならないため、珊瑚の成長の法則やその珊瑚の特性を見極めるため、宝石学の知識が必要不可欠です。 そのため、通常のショップでは扱うことができず、そのよう答えられてしまったのかもしれません。 もちろん夢仕立では、加工可能です。 珊瑚の表面模様や内部構造をよく観察すれば、どの部分を活かしてどの部分が使えないかということが分かります。 もっとも良い色合いをよく見せて、さらに大きさもできる限り残して、この枝珊瑚の存在感を出すためには、どのようなデザインが良いか、いろいろなデザインを考えました。 その結果、まずこの珊瑚を生かすためには、ペンダントブローチがもっとも適しているという結論に至りました。 ちょうどお客様もブローチになされることを考えていらっしゃったそうですので、2WAYで使用できるペンダントブローチをご提案致しました。
採取する珊瑚の形を考えて、いくつかお客様のご提案をさせていただきました。 その中から竜宮城の珊瑚の宝物をイメージした、こちらのデザインに決まりました。 出来上がりもイメージ以上で、さらに画像の通り、表面研磨により珊瑚が光り輝いています。 この表面研磨でジュエリーの価値は1つも2つも価値が上がります。 お客様も素晴らしい出来上がりに大変感動なされ、とても喜んでいらっしゃいました。 貴重な枝珊瑚の加工に携わることができ、私たちも大変嬉しく思います。
お品物名 プラチナ/K18ペンダントブローチ
お持ちになったジュエリーの下取り地金 無し
お持ちになったジュエリーから加工に使用したお石 サンゴ1個
DATA
加工納期:約1ヵ月
加工代金:¥350,000〜 【事例:31】

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サンゴのリングをペンダントにリフォーム
サンゴの丸珠の穴を利用してWGのダイヤモンド入りバチカンをつけました。 サンゴ珠は少傷で表面が曇っていましたので、表面研磨をしました。 【事例:22410G】

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珊瑚のリングをペンダントへリフォーム
東京都のT様。お母様から頂いたサンゴリングをお持ちになり、大きすぎて指に合わないのでペンダントにしたい、というご希望です。 メレダイヤモンドが沢山ついていましたのので、全て利用するご提案もいたしましたが、あまり豪華なデザインはお好きではないということでしたので、バチカン部分に少し利用いたしました。 残りはまたお時間をおいてリフォームのデザインを考えたいそうです。リフォームのデザインを考えている間も、ジュエリーの楽しい要素ですね。 【事例:240792G】

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珊瑚のイヤリングとリングのセットジュエリーをピアスにリフォーム
千葉県からお越しのS様親子のお客様です。 サンゴの指輪とサンゴのイヤリングをお持ちになり、リフォームのご依頼いただきました。 昔セットとしてご購入なされたものだそうで、血赤サンゴは高価なお品物だという事です。 この度お母様がお嬢様に譲られるというお話しをしたところ、このデザインはお嬢様のお好みとは合わないという事で、リフォームのご相談にいらっしゃって頂きました。 お嬢様はイヤリングではなくピアスがお好みですので、イヤリングからピアスへ。 リングは普段にも使いたいということで、ペンダントにリフォームいたしました。 【事例:240903G】

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珊瑚のリングをフォーマルなデザインへジュエリーリフォーム
千葉からお越しのN様。珊瑚のリングのリフォームです。このサンゴ、実は両穴の珠です。 かんざしか何かに使われていたものでお母様がご使用になられて、 それを譲り受け一回加工しているとのことででした。 もう少しフォーマルにも使えるデザインをとのことでした。 あまり重くならないよう、割腕にして、穴を飾り爪で隠すデザインをご提案させていただきました。 【事例:YT2205】
珊瑚は結婚35周年のプレゼントに最適
価値のある珊瑚はプレゼントとしても人気が高く、結婚35周年を祝う「珊瑚婚式」の贈り物にもなっています。珊瑚婚式は「3(さん)」と「5(ご)」のごろ合わせによるもので、35年の夫婦生活を長い年月をかけて成長する珊瑚になぞらえて行われるものです。
シチュエーションにもこだわるなら、サンゴ礁の見える沖縄やハワイなどで珊瑚婚式を挙げるのもロマンチックでいいですね。奥様へのプレゼントには、珊瑚のネックレスや指輪、ブローチなど日頃のファッションに合わせやすいアイテムが喜ばれるでしょう。
自由度の高いデザインにこだわるなら、オーダーメイドジュエリーもおすすめです。素材となる珊瑚を用意し、リングやチェーンなどの金属部分と合わせて自分好みにデザインすることができます。
※松屋銀座店では、品質管理やサービス向上のため、修理やカスタム加工を承ることができる範囲に制限がございます。 そのためお品物によってはご依頼を承ることができない可能性がございます。