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アンティーク時計の修理・メンテナンス方法まとめ

アンティーク時計の修理・メンテナンス方法まとめ

動かなくても諦めないで。アンティーク時計の修理・メンテナンス方法まとめ。

電池式の腕時計と異なり、レトロな魅力にあふれるアンティーク時計。家族との思い出や時計にまつわる逸話と合わせて大切にしている人もいるのではないでしょうか。一方で、長年動かしていなかったり、劣化や破損が原因で止まってしまっていたりで、時計として使うのを諦めている方も多いのが事実。古い時計を今以上に楽しんでいただくために、今回はアンティーク時計の修理とメンテナンス方法をご紹介します。

公開日:2019年4月20日

アンティーク時計とは?特徴と注意点。

アンティーク時計とは一般的に、1960年代までに製造・販売された機械式時計のことを指します。1970年代以降に登場した電池を動力とするクォーツ式腕時計と異なり、機械式時計はゼンマイを動力として動きテンプで調速を行います。リューズを使ってゼンマイを巻き上げる「手巻式」と腕の動きだけで自動でゼンマイが巻き上がる「自動式」の二種類があります。手巻式のアンティーク時計の場合、定期的にゼンマイを巻き上げる必要がありますが、その手間もまたの楽しみの一つ。手間をかけて味わうからこそ、より愛着がわくというものですね。ゼンマイを巻く時の音や時計のあのコチコチという音も、機械式時計ならではの趣と言えるでしょう。また、1900年代初頭に懐中時計が広く一般に普及してから、機械式時計の構造はほとんど変化がありません。ですので、パーツがあれば古い時計であっても修理することが可能なのです。クォーツ式の時計と比べると機械式時計の稼働寿命は長く、適切にメンテナンスをしていてれば、数十年から100年以上の長い期間、正確に時を刻み続けることもできるのです。

一方で、1970年代以降に作られた時計に比べると、問題点もいくつかあります。一つは、作られた時代の技術的な限界により防水機能が付いていない、もしくは著しく低いことです。雨や水滴に弱く、時計内部に湿気が溜まりやすいため、内部パーツが劣化しやすいという弱点があります。二つ目に、交換パーツが手に入りにくいこと。作られてから一定年数を経過した時計のパーツは各社廃盤になっている場合が多く、いざ修理やメンテナンスを行う際に、純正のパーツが手に入らなくて困ったなんて状況もしばしば起こります。代替パーツを使用することも可能ですが、うまく合わない場合はパーツを手作りすることもあり、修理の時間とコストが余計にかかってしまうなんてことも。アンティーク時計を修理したいと思ったら、まずはプロに相談してどんな対処が可能かどうか把握することから始めましょう。

それでは以下に、アンティーク時計の主だった修理とメンテナンス方法をご紹介していきます。

外部パーツに破損・欠損がある場合は該当箇所の修理と交換を

お持ちのアンティーク時計に、見た目にわかるような破損や劣化などがある場合は、該当箇所を個別に修理・交換してもらいましょう。長年使われてきたことによる多少のキズや汚れはアンティーク時計独特の一種の面白みでもありますが、防水機能などが低いアンティーク時計は小さなひび割れから取り返しのつかない破損につながってしまうこともあるので、修理が必要か、可能かどうかも含めて時計修理店で相談してみるといいでしょう。お持ちの時計の現状を把握しておくことで、稼働寿命を延ばすことにもつながります。

アンティーク時計の修理では主に以下のものが挙げられます

・リューズの交換
・ケース・ベゼルの修理・交換
・ベルト・ピンの交換
・クリーニング(洗浄)

リューズの交換

手巻式時計のゼンマイを巻くパーツで、一般的に文字盤の3時の横あたりについている小さな丸い部品。ケースの外側から内側に差し込むように取り付けられて、時計内部のムーブメントと繋がっています。手巻式腕時計は定期的にリューズを回して内部のゼンマイを巻き上げる必要があるため、長年使っていると経年劣化によりリューズが取れたり、巻芯とともに抜けてしまったりする場合があります。もしそうなった場合でも慌てることはありません。リューズは消耗品であり、定期的に修理・交換するものですので時計修理店に持っていけば簡単に直してもらうことができます。この場合、取れてしまったリューズは保管しておき時計と一緒に修理店に持っていくといいでしょう。取れてしまったリューズや巻芯を自分で取り付けることも不可能ではありませんが、おすすめはしません。時計内部のムーブメントと直接つながっているので、場合によっては内部パーツを傷つけてしまうこともあるからです。また、取り付けが甘いため、水滴などが入りサビの発生につながってしまう場合も。リューズが取れてしまった場合は、速やかに修理店に持って行きましょう。

ケース・ベゼルの修理・交換

文字盤を覆っているガラス(ケース)が割れたり傷ついてしまった場合や、ケースの周囲に取り付けられているリングのような形をしたパーツ(ベゼル)が破損したり回らなくなってしまった場合も、修理業者で修理・交換してもらうことができます。ガラス交換が必要な場合や、すぐには交換する必要がない場合など、各時計の破損状況で対応も変わってきます。腕時計の中にはガラスケースの交換そのものが難しいものもあるので(アンティーク時計は比較的簡単に行えると言われています)、そう言った面も含めて修理店で相談してみましょう。

ベルト・ピンの交換

時計本体もさることながら、腕時計の印象を大きく左右する役割を担うベルト。皮や金属など様々な素材があり、気分によって変えることもできますね。長年使われてきた時計であれば、経年劣化が顕著に現れるパーツの一つでしょう。ベルトの交換は自分で行うことも可能ですが、素材や道具を揃えるのが面倒ですし、何よりも時計本体に傷がついてしまうリスクがあります。特にアンティーク時計は新しい時計よりも繊細なものが多いため注意が必要。さらに、廃盤になった純正パーツを個人で入手する事はとても難しいですが、メーカーとのパイプがある修理店であれば比較的手にはいる可能性も高くなりますので、メーカーに対するこだわりが強い人ほど、修理業者に依頼することをおすすめします。またスキルを持った時計技術者であればベルト全部を交換するのではなく、傷ついた部分のみ修理を行うことができるのでその場合は修理費用を安く抑えることもできます。

クリーニング

腕時計の汚れは、汚れている箇所やその素材などで洗浄方法が変わってきます。こちらもベルトの交換同様に自分で行うことも可能ですが、アンティーク時計の場合は特に専門の時計修理業者に依頼する方が賢明でしょう。素人目には見えない汚れも含めて洗浄し、時計をきれいに保つことで、稼働寿命を延ばすことにもつながります。

内部に問題がある場合は、オーバーホールを

外部パーツに目に見える破損や劣化がないにも関わらず、時計が動かなかったり遅れたりする場合は、時計内部に問題があることが多いです。アンティーク時計であれば、長い期間ゼンマイを巻かずに動かしていなかったことが原因で、時計内部の油が固着してしまっていたり、防水機能が弱いため内部に水滴が入り込み、パーツが破損していたりします。そんな時は、オーバーホールというメンテナンスを行ってください。時計を分解し、パーツひとつひとつを検査・洗浄。必要であれば新しいパーツに交換するというメンテナンスの一つで、アンティーク時計以外の高級腕時計でも定期的に行うことが推奨されています。時計の内部を健全に保つことで、稼働寿命を延ばすことができ、パーツの洗浄や交換だけでなく、タイミングの調整なども同時に行います。

通常、ロレックスなどの高級腕時計では5年に1度程度のオーバーホールが推奨されていますが、アンティーク時計では3年に1度のメンテナンスが必要といわれています。防水機能が弱いため内部パーツが劣化しやすいことや、パーツの動きをなめらかにする円滑油の性能が昔は悪く、アンティーク時計の油は固まりやすいといった理由から、より短い期間でのオーバーホールが求められています。また、アンティーク時計のオーバーホールを行う場合、純正パーツが廃盤になっている場合が多いので注意が必要。一般的に、腕時計メーカーは発売から一定の期間が経過したパーツの生産を終了してしまうため、古くなればなるほどアンティーク時計のパーツは入手が難しくなってきます。その場合、純正品以外のパーツを使うか、合うものがなければ、時計職人が新しく手作りすることになります。高級ブランド時計の場合、時に10万円を超えるメンテナンス料がかかるオーバーホールですが、交換用パーツを作成するとなった場合は、余計に費用がかさんでしまうことも。資格を持った信頼出来る業者と技術者を見つけ、しっかり相談してから対応してもらうようにしましょう。

適切な修理とメンテナンスを行い、アンティーク時計を120%楽しもう!

いかがでしたでしょうか。リューズ、ケース、ベルトといった外部パーツの交換とクリーニング、内部の劣化にはオーバーホールと、アンティーク時計の修理・メンテナンスの方法をご紹介しました。古い時計であっても、適切な処置を施せばまた動くようになりますし、継続的にお手入れをすればさらに長い期間、アンティーク時計を楽しむことができます。お持ちの時計が動かないからといって諦めずに、一度、修理店で相談してみてください。どんな修理が必要かどうかは各時計の状況で変わってきますので、信頼できる修理店を見つけ適切なメンテナンスを行い、アンティーク時計を120%楽しんでみてください。


※松屋銀座店では、品質管理やサービス向上のため、修理やカスタム加工を承ることができる範囲に制限がございます。 そのためお品物によってはご依頼を承ることができない可能性がございます。


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