この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
夢仕立工房 代表取締役社長
依田 光弘
何年もジュエリーを使用していると、地金部分に細かい傷が多数入ってきます。これをクリーニングする事により新品同様の品物に生まれ変わります。また、洗浄するだけでも綺麗になります。
他のものと同じように、ジュエリーにも汚れは付きます。「夢仕立」に直接お持ちいただければ強力な洗浄器で洗いますが、適度にご自宅で洗っていただくだけで汚れの付き方は少なくなります。 特に石の裏やデザインのくぼみなどに汚れはたまりやすいので、爪楊枝などを使用してご自宅でも洗浄していただきますことをお勧めいたします。
ボロボロに錆びてしまったCELINEのシルバーピアス 夢仕立のジュエリークリーニングで新品のような仕上がりに。
サビてしまったティファニーのオープンハートのペンダントを錆び取りをして新品のような仕上がりに。
「バフ(研磨布)で磨く」、「金ヤスリで磨く」、「サンドペーパーで磨く」、「金ヘラでなじませる」 など様々な方法があります。 また夢仕立では仕上げ直しを行う前に必ず検査を行い、お品物の状況を確かめます。 この検査を怠ると仕上げている最中に、致命的な損害を与えてしまう可能性もあります。 そのためお品物のデザインや付いている宝石のことをあらゆる角度から考える夢仕立では、この点検と仕上げ直しの作業に時間をかけて行います。 時間をかけずに行う方法もありますが、スピード重視の方法ではデザインや耐久性を損ねる可能性もあります。 スピードを重視する場合、金ヤスリやサンドペーパー等の粗い素材で一気に磨いていきます。 これらの方法は素早く形を整える作業には向いていますが、細かい彫金が消えてしまったり、磨き方にムラが出て形がいびつになってしまったりという不具合が生じる可能性があります。 さらにその衝撃により金属や宝石に疲労を蓄積させることになり、将来的に品物が破損してしまうことに繋がります。 夢仕立ではお品物へのダメージを最小限に抑えるために、時間をかけて作業を行います。 その様に行うとお品物は可能な限り現状をとどめ、ダメージもほとんど残りません。 宝飾品の加工には丁寧さが何より必要です。 急いで適当に済ませてしまう様な性格の職人では勤まりません。 効率重視の作業も品物を損ねてしまう可能性があります。
「石動き」、「裏側部分の亀裂」、「爪の亀裂」、「腕の部分の亀裂」 などの問題が、ほとんどのお品物で見つかります。 この部分を放置致しますと後々お品物が破損してしまう可能性がありますので、夢仕立では仕上げと共にこれらの瑕疵部分を補修致します。 つまり、夢仕立で仕上げを行った品物は、その時点での最高の耐久性を持つお品物になるということです。 夢仕立でも当初はこの部分を別々に分けて考えておりました。 しかしこれらの瑕疵は加工途中や熱を加えて初めて発見出来る場合が多く、手を入れるまで見つけることができません。 補修を行うためには決してお安くはない金額の材料費や人件費等が別に掛かります。 しかしこの補修を行うための代金を頂いておりませんので、結果的には仕上げを終了した後で納品の際にお客様に瑕疵のお話しをせざるを得ませんでした。 そのときは仕上げのご依頼しか承っていなくても、瑕疵部分のお話しはお客様にお伝えしなければいけないことです。 しかし後から瑕疵部分のお安くはない補修のお話しをしなければならないのは、あまり良いことではないと私達は考えました。 そこで仕上げの基本料金を、ある程度の補修を見込んだ料金に設定することに致しました。 その為、夢仕立では余程の大きな瑕疵ではない限り、仕上げの際にできる限りの全ての補修を施しております。 もちろん時間もコストもかかり、中には料金ギリギリになってしまうものもあります。 しかしそれでも一度私達の手を通過したお品物を、「今できる限り最高の状態に仕上げたい」という強い思いから現在の設定で仕上げを行っております。 中にはとても加工が難しく、販売店でも断られたお品物も多数持ち込まれることがあります。 それでも夢仕立では蓄積された技術と知恵を使い、できる限りの力で対応をさせていただいております。 そしてそんな夢仕立の宝石・宝飾品に対する考え方にご納得頂きました沢山のお客様に支えられて、加工を行ってくることができました。 ご理解頂ければ幸いです。
ジュエリーとして販売されている地金のうち、クリーニングができる地金は、プラチナ、金、銀です。ステンレスやチタン製のお品物もクリーニングができる可能性がありますが、お品物によっては酸化等、化合してしまうものもありますので、避けた方が良いと思います。 プラチナのお品物の場合は、ご自宅で水洗いしていただくことが可能です(Pt850以上のものに限ります)。 金、銀製品のお品物も水洗いが可能ですが、金は酸化皮膜が表面につく場合もあります。また、銀製品も表面が硫化することがあります。 金、銀製品の場合は、どちらも酸化や硫化により表面が黒ずんでしまうことがありますが、金属自体が変質しているということではないため、電解洗浄等により綺麗にすることができます。 金製品や銀製品のお品物は、水洗いの頻度はなるべく抑えめにしてください。
ジュエリーとして販売されている地金のうち、仕上げ直しができる地金は、プラチナ、金、銀、真鍮です。(真鍮素材については、銅が酸化している場合があり、酸化している部分の仕上げ直しを行うことはできません) ステンレスやチタン製のお品物は、表面が硬いため、ジュエリーとしての仕上げ直しを行うことができません。 プラチナ、金、銀、真鍮製のお品物の場合は、表面の酸化皮膜や硫化、汚れなどを電解洗浄で綺麗に落とし、その後仕上げを行なっていきます。仕上げを行うことにより、電解洗浄では落としきれない、表面に付着した汚れや皮膜の大部分を除去することができます。 また、仕上げ後には、それぞれの色に合ったメッキ仕上げを行うことで、汚れの付着や擦過による小傷を予防することができます。
小傷を除去する仕上げ直しができる地金の種類も、プラチナ、金、銀、真鍮となります。使用による小傷も仕上げ直しによって綺麗にすることができます。しかしながら、深い傷まで除去してしまうと本体の地金が痩せ過ぎてしまうため、新品同様に完全に綺麗にすることはあまりお勧めしません。 深い傷がある場合は、ある程度残しながら仕上げ直しを行った方が本体へのダメージが少なくて済むため、極端な新品仕上げは行わない方が良いと思います。また、小傷を除去する仕上げ後には、それぞれの色に合ったメッキ仕上げを行うことで、汚れの付着や擦過による小傷を予防することができます。
小傷がついてしまった宝石類も、表面研磨によって綺麗に仕上げることができます。宝石の種類によっては表面研磨ができない場合もあり、また、深い傷の除去もできない場合もありますが、ほとんどの場合において、研磨前に比べて綺麗に仕上げることができます。 なお、表面研磨が可能かどうかの判断は、宝石類の内部等の精査を行わなければならない場合もあります。 ジュエリーの保管やお手入れについてはこちらをご覧ください。 https://www.jewelryreform.jp/column/columnlist/40.html 夢仕立ではジュエリーのクリーニングや仕上げ直し、小傷の除去、宝石類の表面研磨など、お客さまのジュエリーを綺麗にするご相談も承っております。ぜひ、お気軽にご相談くださいませ。
ダイヤモンドリングの新品仕上げのご相談です。K18のダイヤモンドリングですが、指輪の地金部分に赤っぽい酸化皮膜が付いていて、さらに小傷も目立ちます。 ジュエリーは新品仕上げを行うことにより、新品同様になりますので指輪がこの様な状態になりましたら、新品仕上げがおすすめです。 色石の場合は宝石を外さなければならないこともありますが、ダイヤモンドの場合はほとんどの場合において外さなくても仕上げ直しを行うことができます。 地金部分の小傷や酸化皮膜を取り除いてから鏡面仕上げを行い、最後にK18メッキを全体にかけます。 K18メッキをかけることによって、本体のK18に小傷がつきにくくなります。 また鏡面仕上げを行うことによってダイヤモンドの輝きが少しましますので、以前よりもダイヤモンドが大きく綺麗に見えます。 古くなってしまったからといって諦めないで、新品仕上げを行うとまた新しいジュエリーの様に使うことができます。 加工納期:約3週間 加工費用:¥13,500
大変ボリューム感のある素敵なリングです。綺麗に仕上げ直しご希望でした。お渡しの際、新品みたいに綺麗になりましたね、と大変喜んで頂きました。
印台リングにキズが目立つようになってきたためきれいにしたい、とのことでお持ち込みいただきました。職人が丁寧に磨き上げ、曇りのない輝きを取り戻した姿に、お客様にもご満足いただけた様子でした。磨き仕上げだけでなく、文字入れやつや消し加工も承っておりますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。
シルバー製リングの軽仕上げとメッキの加工です。表面の細かなキズや黒ずみがかなり取れてピカピカに。手元をきらりと彩る、明るい輝きを取り戻しました。
プラチナのマリッジリングをお持ちになったお客様。かなりお使いになっているのでしょう。全体が細かい傷になっていました。綺麗にしたいとご希望でしたので、仕上げ直しでお預かりしました。マットな表面が鏡面で綺麗に仕上がり、とても喜んでいただけました。
ボロボロに錆びてしまったCELINEのシルバーピアス、シルバー製品は特に黒くなりやすいです。夢仕立のジュエリークリーニングで新品のような仕上がりに。
【Folli Follie】錆びてしまったフォリフォリの指輪をジュエリークリーニングで再生、まるで新品のようにピカピカになりました。
Pt900のリングです。今回、サイズ直しと軽仕上げの加工を承りました。長年使用していたこともあり、表面には細かい使用キズがありました。今回はサイズ直しとご一緒に軽仕上げをさせて頂き、表面を磨くことでほとんどの小傷がとれ、本来の輝きが蘇ることが出来ました。
全体の傷や変色が気になるとのことで、新品仕上げをされたいとお持ち込みいただきました。地金不明(刻印無し)のお品物の場合は、加工できる金属かどうか、当店にて地金調査をさせていただきます。こちらのお品物は、SV925との結果が出ましたので、加工を進めることができました。全体を丁寧に磨きなおし、新品同様のお仕上がりとなりました。
K18とPt900のコンビで、無色透明石がパヴェ留めされたリングです。日々のご使用で、全体にキズが付き、変色も気になるとのことでお持ち込みいただきました。まず全体を磨き直し、小傷を取り去ってから、K18とロジウムのさしメッキを施しました。くすんで赤みがかっていた印象も一掃され、本来の明るい輝きが蘇っているかと思います。日頃からご愛用のお品物や、長らくしまっていたお品物、代々受け継がれてきたお品物など、ぜひ一度クリーニングをしてみてはいかがでしょうか。
錆びてしまったGUCCIのブレスレットをジュエリークリーニングで新品のように磨き上げました。
無色透明石がレール留めされた、Pt900のリングです。全体の小傷や、くすみが気になるとのことでお持ち込みいただきました。まず全体を磨きなおして小傷を取り去ってから、仕上げにロジウムメッキをおかけします。加工前と加工後では、全く印象が異なるほど綺麗になりました。全体を洗浄したことでお石の輝きも増し、また気持ちよくお使い頂けるかと思います。当店では、こちらのお品物のようにお預かりしてしっかりとメンテナンスする方法と、店頭で表面の汚れを落とす簡単な洗浄など、ご希望に合わせて様々なクリーニングが可能です。是非お気軽にご相談いただければと思います。
プラチナに無色透明石が並んで止められたリングです。全体の小傷と、お石周りの地金のがたつきが気になるとのことでお持ち込みいただきました。当店では、店頭で行う表面の汚れや変色除去のほか、3週間ほどお預かりして職人が全体を磨き直す加工を行っております。店頭スタッフがお品物を詳しく拝見しながら、最適な加工をご案内いたしますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。こちらのお品物は、お預かりしてしっかりと磨き直しを行いました。お石も洗浄したことで輝きが増し、新品さながらのお仕上がりとなりました。
リピーターのお客様からのご相談です。リングの変色が気になるとのことでお持ち込みいただきました。SV製品の変色は電解洗浄や仕上げ、メッキのかけ直しにより綺麗になることがほとんどです。今回は全体の軽仕上げを承り、ご使用痕も取れて美しい姿を取り戻しました。「今回もありがとうございます。また他の品物もお願いしますと嬉しいお言葉を頂戴しております。
SV製のお品物は、どれも歳月を重ねると色味が変化していく特徴があるのはご存じの方も多いかと思います。それがいいところであるとの声も多く聞かれますが、意図しないところも色が変わってしまうとお手入れが難しいこともございますよね。今回は、変色が進んでしまったので、一度ピカピカの状態に戻したいとのご依頼を頂きました。全体を磨き上げた後、同じく銀色のメッキをお掛けして、曇りのない状態でのお渡しとなりました。
シルバーは、空気中などの硫黄に反応する(硫化する)ことで、黒く変色してしまいます。こちらのお品物は、電解洗浄で表面の黒ずみを落としたことで、元々のシルバーの色味が蘇りました。また、電解洗浄とは別に、メッキ(全体のコーティング)加工を施すとさらに新品同様の輝きにまで蘇ります。日頃からご愛用のお品物や、長らくしまっていたお品物、代々受け継がれてきたお品物など一度クリーニングをしてみてはいかがでしょうか。
長く使用し傷が目立ってきてしまったため何とかできないかとご相談いただきました。遊色のデリケートな石が留まっていたため、一度お外ししてから全体を磨き上げ、ピカピカに。とても綺麗!!とお客様もお喜びでした。
「お気に入りのジュエリーを身につけよう!」と思って、ジュエリーケースから取り出してみたら「なんだかくすんでいる!?」とびっくりした経験はありませんか?思い入れのあるジュエリーの輝きが失われ劣化してしまうのは悲しいことですね。 ジュエリーは、日頃のお手入れがきちんとできていないと、簡単に汚れやくすみが蓄積してしまいます。特に、夏に身につけたジュエリーは、汗や皮脂などさまざまな汚れが付きやすいため、保管する際はきちんとお手入れしておくことが大切です。今回は、お気に入りのジュエリーを長持ちさせるセルフメンテナンスのポイントについてご紹介します。
旅行やイベントなどで大活躍したジュエリーには、汗や皮脂、日焼け止めなどの汚れがたくさん付着しています。そのまま保管してしまうと、ジュエリーの輝きを損なう恐れがあるかもしれません。夏に活躍したジュエリーは、きちんとお手入れをして保管をしましょう。
夏のお出かけの必需品ともいえる日焼け止め。日焼け止めの成分には、油分が含まれていることが多いため、ジュエリーに付着すると汚れてくすみの原因になります。また、汗による汚れを防ごうと使った制汗剤がジュエリーに付くことで、宝石や金属に傷をつける場合もあります。
セルフメンテナンスの基本は、柔らかい布で優しく汚れをふき取ることです。ちょっとした汚れであれば、毎回汚れをきちんとふき取るだけでOKな場合がほとんどです。
ちょっと汚れが気になるときは、中性洗剤を入れたぬるま湯にジュエリーを浸し、汚れが浮き出てきたら柔らかい歯ブラシなどで優しくこすって、流水でしっかりとすすぎ洗いをするのもおすすめです。 洗い終わったら、柔らかい布で水気をきちんとふき取りましょう。ただし、エメラルドや真珠、ムーンストーンなど水に弱い宝石もありますので、注意が必要です。
直射日光の当たらない、風通しのいい場所がベスト ジュエリーを、湿気のある場所や直射日光が当たる場所に保管するのはNG。お気に入りだからと言って、リビングの日の当たる場所や、キッチンのすぐ近くなどにディスプレイするのは控えましょう。直射日光の当たらない、風通しのいい場所にジュエリーケースを置き、ジュエリー同士がぶつからないように保管しましょう。
この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
夢仕立工房 代表取締役社長
依田 光弘