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タイ カンチャナブリ鉱山

タイ カンチャナブリ鉱山

沢山の行程と時間を費やし、原石はあの類い稀な光沢を放つダイヤモンドへと生まれ変わります。

タイ カンチャナブリ

タイ カンチャナブリ

タイには色々な原産地がありますが、今回は、タイの中西部に位置し、バンコックから約130Km、バス又は鉄道で約2時間と比較的近く、緑豊かな県であるカンチャナブリの鉱山を訪ねてみましょう。

河口から約700Km離れたチェンマイでは標高700mありますが、タイでは河口から約200Kmの古都アユタヤ(日本の京都みたいな歴史的な位置づけ)で標高わずか2m、と言うようにほとんど高低差がありません。これは太古から雨季になると毎年のようにチャオプラヤ川が溢れ、高地を削りとり下流へ下流へと土砂を運び続けた結果、扇状大地が出来上がったためです。

この絶え間無い運搬作用より有用な物質が下流へ下流へと流され運ばれ、これが肥沃な大地を作り農業大国の基となっているのです。岩石鉱物も同様に太古から延々と流されており、低地や元の川底に堆積して漂砂鉱床を作っておます。


アルミを多く含む赤い土壌

アルミを多く含む赤い土壌

カンチャナブリの途中で小休止しているところです。背景の土壌が赤っぽい(ピンクぽい)のがお分かりになると思います。これはラテライトと言い、アルミの成分を多く含んでいるために土壌が赤っぽくなっているのです。実はこのアルミが重要なカギで、タイではアルミを主成分とする鉱物や、アルミが色の要因となっている宝石が数多く産出致します。

ブルドーザー、ユンボ等といった大型機械を投入したトレンチカット方式の鉱山もありますが、ここではタイならではの人力による鉱山を訪ねてみましょう。

カンチャナブリに近づいてくると、写真のような小屋が見えてきます。地面のあちこちに穴が掘られています。ここでも、土壌がピンク色をしているのがお分かりになると思います。


跳ね上げ式掘削現場
跳ね上げ式掘削現場

跳ね上げ式掘削現場

片側に重しを付けた跳ね上げ式天秤を使った掘削現場です。 田んぼにあるスリランカのラトナプラ鉱山とは違い、カンチャナブリ鉱山は、平地ですので、鉱床までの表土は厚くありません。 従ってあまり深くは掘らなくても良いようです。比較的浅い場所に鉱物が溜まっています。また、掘削しても水はほとんど出てきません。 むしろ洗浄するための水を確保するのが大変です。


巻き上げ式の掘削
巻き上げ式の掘削

巻き上げ式の掘削

別の掘削現場です。ここでは巻き上げ式の掘削方法で行っていました。 一度宝石が産出するとその噂はあっという間に広がるため、そこらじゅうで掘削が始まるというわけです。


掘削の穴

掘削の穴

掘削の穴です。乾燥しているためこのような多少の補強で十分です。そして鉱床に到着すると今度はその鉱脈に沿って横穴を掘ります。こうして効率的に宝石を含んだ砂礫を運び出します。


土砂の洗浄と選鉱
土砂の洗浄と選鉱

土砂の洗浄と選鉱

土砂の洗浄です。水たまりからポンプで水を組み上げ、底が金網になっている大きな箱状のふるいに入れた土砂を高圧水で洗い流し、砂礫のみを取り出しています。水が貴重なため、いきなり水溜まりでの選鉱ではなく、前洗浄を行っていました。 選鉱しているところです。水たまりの中で、かごに入れたお宝を含んだ砂礫を洗い、比重の軽い鉱物や、不純物を流し落とします。


宝石の原石
宝石の原石

宝石の原石

何回も何回も洗浄しますと、徐々にではありますがお宝が見えてきます。手のひらの上に載せているのがお宝(宝石)の原石です。バンザイ!


映画「戦場にかける橋」で有名なクエイ川橋
ドリアン

映画「戦場にかける橋」で有名なクエイ川橋

さてここでチョット気分を変えるため昼食を河畔でとることにしました。 後ろに見えている橋は映画「戦場にかける橋」で有名なクエイ川橋です。今も現役です。 タイといえばドリアンですネ。


トラディショナルな研磨機械
トラディショナルな研磨機械

トラディショナルな研磨機械

現地式のトラディショナルな研磨機械です。コップから研磨剤を入れた液体がポタポタとターンテーブの上に落ちていきます。このターンテーブルにドップ(棒の先に石を接着したもの)を当てて研磨していきます。もちろんメカニカルドップ式の最新鋭研磨機もありますが、トラディショナルな研磨機器は現地でしか見られませんので貴重です。

余談ですが。世界中の研磨の現場でよく見かけるメカニカルドップ式の研磨機は、そのほとんどが、私の友人(イマック BC)の父君(今橋製作所)の発明、製造によるものです(1990年代にその製造は終わっていると聞いております)。 この分野でも日本は発展途上国に貢献していると思います。


買い付け風景
キングコブラ

買い付け風景とキングコブラ

現地での検品、買い付け風景です。今回は業界代表の視察を兼ねておりますので、純粋な検品、買い付けではありません。したがいまして和気あいあい、ワイワイガヤガヤと賑やかです。

夜タイの業界関係者との懇親会でヘビ(キングコブラ)の飼育場所を見学に行きました。みんな神妙な顔をしていますネ!ヘビ料理を勧められましたが????所ろ変われば???です。文化の違いを見せつけられた思いです。

資格会員ディプロマ FGA 依田 光弘

この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
夢仕立工房 代表取締役社長
依田 光弘


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