この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
日本宝石協会理事
夢仕立工房 ジュエリーデザイナー
依田 宇弘
ハーキマーダイヤモンドは、その名に「ダイヤモンド」と付いていますが、実際にはダイヤモンドではなく水晶(クォーツ)の一種です。名前の由来は、アメリカ・ニューヨーク州のハーキマー郡で発見されたことから来ており、この地域で産出される特殊な形状の水晶がそう呼ばれています。 天然の状態でダブルポイント(両剣型)の結晶を形成し、非常に高い透明度と輝きを持つことから「まるでカットされたダイヤモンドのようだ」として注目を集めています。この記事では、ハーキマーダイヤモンドの特徴、産地、価値基準、選び方、ジュエリーとしての使い方、偽物との見分け方までを鑑定士資格を持つ日本宝石協会の理事がわかりやすく解説。
この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
日本宝石協会理事
夢仕立工房 ジュエリーデザイナー
依田 宇弘
ハーキマーダイヤモンドの最大の特徴は、自然のままでダイヤモンドのような輝きを放つその形状と透明度です。人工的に研磨やカットをしなくても美しい外観を持っているため、多くの人が「天然のままでここまで美しいのか」と驚かされます。
代表的な特徴は以下の通りです:
このような特徴から、コレクターはもちろん、天然石を使ったナチュラルジュエリーの愛好者にも人気です。
ハーキマーダイヤモンドの正真正銘の産地は、アメリカ・ニューヨーク州のハーキマー郡です。この地域の地層で産出される水晶のみが本来の「ハーキマーダイヤモンド」とされます。ほかの地域でも似たような形状の水晶が産出されますが、正式には「ハーキマータイプクォーツ」と分類されることもあります。
ハーキマー産の特徴:
他地域(中国、パキスタンなど)の類似水晶:
品質に大きな影響を与える要素は、結晶の透明度・形状の完全性・サイズ・インクルージョン(内包物)の美しさなどです。
ハーキマーダイヤモンドを選ぶ際に注目すべきポイントは以下の通りです。
ハーキマーダイヤモンドは、主に原石のままジュエリーに使われることが多く、天然の輝きを活かしたナチュラルデザインが人気です。
よく使用されるアイテム:
金属との相性も良く、シルバー系で爽やかに、ゴールド系でエレガントに仕上げるなど、幅広いアレンジが可能です。
近年では、「ハーキマーダイヤモンド風」と称して、ガラスや他地域の水晶を加工した偽物が出回っていることがあります。見分け方をいくつか紹介します。
信頼できる店舗や、鉱物鑑定書のついた商品を選ぶのがもっとも確実です。
ハーキマーダイヤモンドは硬度こそ高い(モース硬度約7)ものの、衝撃には弱く、欠けやすいという特徴があります。日常的に使用するジュエリーとして長く楽しむためには、以下のお手入れ方法と保管方法に注意しましょう。
ハーキマーダイヤモンドは、その美しい輝きと天然で形成される両剣型の結晶によって、多くの天然石愛好家やジュエリーファンを魅了しています。希少性が高く、特にハーキマー郡産の個体はコレクション性もあり、資産価値も見込める鉱物です。
選び方においては、透明度、結晶の完全性、インクルージョンの美しさ、産地証明などを基準にして、信頼できるショップでの購入をおすすめします。
パワーストーン的な意味を抜きにしても、素材そのものの魅力で勝負できる「本物志向」の天然石、それがハーキマーダイヤモンドなのです。