ペリドットとは?特徴・種類・選び方を徹底解説【8月の誕生石】

ペリドットとは?
特徴・種類・選び方を徹底解説【8月の誕生石】

ペリドットは、鮮やかな黄緑色が印象的な宝石で、見る人に爽やかさや軽やかさを感じさせてくれる石です。古くから装飾品として愛されてきた歴史を持ち、現在でもジュエリーに幅広く使用されています。本記事では、ペリドットの基本情報、産地、種類、選び方、価格相場、偽物との見分け方などを鑑定士資格を持つ日本宝石協会の理事がわかりやすく解説。

資格会員ディプロマ FGA 依田 宇弘

この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
日本宝石協会理事
夢仕立工房 ジュエリーデザイナー
依田 宇弘

ペリドットとは?

ペリドット(Peridot)は、鉱物名をオリビンといい、マグネシウムと鉄を含むケイ酸塩鉱物です。鉄分を多く含むことで、鮮やかな黄緑色~オリーブグリーンに発色するのが特徴です。

ペリドットの色の特徴

ペリドットの色味は、黄緑色からオリーブグリーンにかけての幅があります。鉄分の含有量によって色合いが変化し、黄味が強くなるほど鉄分が多い傾向にあります。

特に美しいとされるのは、緑と黄色のバランスが取れたライムグリーンで、明るさと深みの両方を兼ね備えた石です。色の濃さだけでなく、透明度やテリ(光沢)も品質の評価ポイントになります。

主な産地と産出状況

産地 特徴
ミャンマー 濃く鮮やかなグリーンが特徴で、世界的に評価の高い産地。
パキスタン(カシミール地方) 高地で採掘されるため希少性が高く、鮮やかな色調で人気。
中国 比較的手頃な価格の原石が多く流通している。
アメリカ(アリゾナ州) 明るめのグリーンで透明度の高いものが産出される。
ノルウェー・フィンランド 工業用にも採用されることが多いが、ジュエリー向けのものも存在。

ペリドットは8月の誕生石

ペリドットは8月の誕生石としても知られており、夏生まれの方へのギフトとして定番の宝石です。爽やかな色味が夏の空気感と調和し、誕生日プレゼントや記念日の贈り物としても選ばれています。

ペリドットジュエリーの種類と特徴

ペリドットはその爽やかな色味から、さまざまなジュエリーに活用されます。特に以下のようなアイテムで人気があります。

ペリドットの選び方|品質の見極めポイント

良質なペリドットを選ぶには、以下の点に注目しましょう。

  1. 色の鮮やかさ:緑と黄色のバランスが取れたライムグリーンが理想的。濁りやくすみがないものを選びましょう。
  2. 透明度:インクルージョン(内包物)が少なく、石の中がクリアに見えるものほど評価が高いです。
  3. カットの仕上がり:対称性があり、面の磨きが丁寧なカットは光をよく反射し、石の輝きが際立ちます。
  4. サイズと重量:1ctを超えると価格が上がりますが、ペリドットは重めの石なので見た目のサイズ感にも注意しましょう。

ペリドットの価格相場

ペリドットの価格は、色・透明度・サイズ・産地などで変動します。以下は裸石の目安です。

ジュエリーとして加工された場合は、地金の素材やブランドによってさらに価格が上がります。

偽物や類似石との見分け方

ペリドットはその色味から、ガラスや他の緑系の宝石と間違われることがあります。以下の点に注意しましょう。

  1. 色味の違い:クロムを含む石は非常に鮮やかすぎる傾向があります。ペリドットはやや黄色みがあるグリーンです。
  2. 複屈折性:ペリドットには複屈折があるため、ルーペで文字を見ると二重に見える場合があります。
  3. 重量と質感:本物の石はずっしりとした重量と冷たさがあります。
  4. 鑑別書の有無:信頼できる宝石店での購入や、鑑別書付きの商品を選ぶことで安心できます。

ペリドットのお手入れと取り扱い注意点

モース硬度6.5~7のペリドットは、比較的扱いやすい石ですが、以下のような取り扱いには注意しましょう。

よくある質問(FAQ)|ペリドットに関する疑問に答えます

まとめ|鮮やかな緑で装いに彩りを

ペリドットは、その明るく爽やかな黄緑色が特徴の美しい宝石です。8月の誕生石としてだけでなく、ファッションジュエリーとしても年齢・性別問わず人気があります。価格帯も幅広く、初めて宝石を選ぶ人にも手の届きやすい点も魅力です。

選ぶ際は、色、透明度、カットなどのポイントをしっかり押さえることで、納得のいく一石と出会えるでしょう。緑の宝石が放つ上品な輝きは、日々のコーディネートに特別な彩りを添えてくれるはずです。

FOLLOW US
お問合せ