この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
日本宝石協会理事
夢仕立工房 ジュエリーデザイナー
依田 宇弘
タンザナイトは、ブルーとバイオレットが混ざり合う独特の多色性を持つ宝石です。その美しさゆえに贈り物として選ばれることが多い一方、「デザインが古くなった」「使う機会がなくなった」「形見として受け継いだが自分には似合わない」という理由で、大切にしまったまま眠っているジュエリーも少なくありません。
このページでは、タンザナイトのジュエリーをリフォーム・リメイクする際のデザインアイデアや注意点について、英国宝石学協会(FGA)公認の宝石鑑定士が解説します。
この記事の監修者
英国宝石学協会 資格会員ディプロマ FGA
日本宝石協会理事
夢仕立工房 ジュエリーデザイナー
依田 宇弘
ジュエリーリフォームとは、石はそのまま活かしながら、デザインや形を現在のライフスタイルに合わせて作り替えることです。タンザナイトのリフォームでは、石の色と輝きはそのままに、今の自分に似合うデザインへと生まれ変わらせることができます。
タンザナイトはその希少性から、買い替えよりもリフォームの方が合理的な選択になるケースも多い石です。また、形見や贈り物として受け継いだジュエリーであれば、石に込められた想いをそのまま残しながら、新しい形で日常に取り入れることができます。「眠らせておくにはもったいない」と感じているなら、リフォームはその石を再び輝かせる最善の方法のひとつです。
タンザナイトのリフォームをご相談いただく背景には、さまざまなライフイベントや日常の気づきがあります。「そういえば、うちにも眠っているジュエリーがある」と思い当たる方は、ぜひ参考にしてみてください。
母や祖母から譲り受けた婚約指輪は、石の質が高いものが多い一方で、デザインが時代と合わなかったり、サイズが異なったりして使いにくいケースがあります。石をそのまま活かして現代的なデザインに作り替えることで、家族から受け継いだ想いを日常の中で身につけることができます。
故人のジュエリーを形見として受け取ったものの、デザインや使い勝手の面で着けられずにいる方も多くいらっしゃいます。リフォームすることで、大切な人の記憶を身近に感じながら日常使いできる形に変えることができます。
ボリュームのある立て爪デザインや、華やかすぎるデザインのジュエリーは、ライフスタイルの変化とともに使いにくくなることがあります。石の美しさを活かしつつ、今の服装や生活に自然になじむデザインへの作り替えが可能です。
体型の変化などで指輪のサイズが合わなくなった場合、単純なサイズ直しでは対応できないデザインもあります。そのような場合、石を活かしてアイテム自体を変更する(指輪からネックレスへ、など)という選択肢も検討できます。
「高価なジュエリーだからこそ、もったいなくて着けられない」という方もいらっしゃいます。普段使いしやすいシンプルなデザインに作り替えることで、特別な日だけでなく日常の中でタンザナイトの美しさを楽しめるようになります。
夢仕立では、さまざまな宝石を使ったリフォーム・リメイクの実例をInstagramでもご紹介しています。デザインのイメージ作りにぜひご覧ください。
タンザナイトのブルーバイオレットは、シンプルなデザインほど石の色が際立ちます。ここでは、タンザナイトのリフォームで検討されやすいデザインの方向性をご紹介します。
指輪として使いにくくなった場合、石をペンダントトップに作り替える方法があります。ネックレスは指輪に比べてサイズの制約がなく、日常的に身につけやすいアイテムです。タンザナイトの色はデコルテに映えやすく、シンプルな一粒ペンダントにすることで普段使いしやすい形になります。
かつて主流だった立て爪や大ぶりなデザインは、現代のファッションとなじみにくい場合があります。石はそのままに、すっきりとした伏せ込みや細身のデザインへ変更することで、今の服装に合わせやすくなります。
華やかすぎて冠婚葬祭以外に着けにくいジュエリーも、デザインをシンプルに整えることで日常使いできるアイテムに生まれ変わります。タンザナイトは石自体に存在感があるため、デザインをシンプルにするほど石の美しさが引き立ちます。
複数の指輪やジュエリーに分散していた石をひとつにまとめ、新しいデザインとして作り替えることも可能です。それぞれに思い入れのある石を組み合わせることで、より個性的な一点ものに仕上げることができます。
タンザナイトは美しい石である一方、リフォームの際にはいくつか知っておきたい特性があります。石の扱いに慣れた工房に依頼することが、仕上がりの品質を左右します。
タンザナイトは見る角度によってブルーとバイオレットの色が変化する多色性を持つ石です。そのため、石のどの方向を正面に向けてセッティングするかによって、完成後の色の印象が大きく変わります。デザインを決める前に、石の色の出方を確認した上で向きを決めることが重要です。
リフォーム前には必ず石の状態を確認する必要があります。タンザナイトは硬度が6〜7程度と宝石の中では比較的低く、長年の使用でキズや欠けが生じている場合があります。また、既存のジュエリーから石を外す際に負担がかかるため、石の状態によっては加工方法を調整する必要があります。
長年使用したジュエリーは、爪や土台の金属部分が摩耗・劣化していることがあります。石を外す際に爪が折れるケースもあるため、リフォーム前に全体の状態を確認することが大切です。夢仕立では、お預かりの際に宝石鑑定士が石と金属の状態を丁寧に確認した上で加工を進めています。
タンザナイトのリフォームは、石の特性を理解した工房に相談することが大切です。夢仕立では、英国宝石学協会(FGA)公認の宝石鑑定士が在籍しており、石の状態の確認からデザインのご提案まで一貫して対応しています。「どんなデザインにすればいいかわからない」という段階からでもお気軽にご相談ください。